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エディット ピアフ

エディット ピアフを初めて聴いたのは21歳。
木馬館に友達がレコードを持ってきてくれた。

何とも言えない声と歌い方に不思議な感銘を受けた。
まだ人生の酸いも甘いも知らないあの頃。




4月の作品作りに夢中で取り組んで煮詰まり出した。首を回しながら時計を見る。
夕方5時を過ぎていた。
珈琲を温めてテレビをつけるとネオンカラーの黄色い髪の人がシャンソンを歌っていた。
エディット ピアフだった。
彼(彼女)が唄うと独特のビブラートと節回しで、ヨイトマケの歌に聞こえてしまう。
最初は思わず笑ってしまった。
シャンソンが何でこうなるねん…と。
(まあ彼と言えばシャンソンだけど)
……が次第に彼の歌とエディット ピアフの人生が重なりだした。

時折、エディット ピアフの回想シーンが入る。
心から愛したプロボクサーには妻子がおり、遠征につぐ遠征でなかなか会えない。
「この試合が終わったらすぐに飛行機で飛んで来て!」

彼はそのまま飛行機に乗り墜落事故に遭って帰らぬ人となってしまった。

訃報を聞いたのはリサイタル開幕直前。

愛の賛歌はこうして歌われたのか……と知った。

自暴的になったエディット ピアフは酒と薬物漬けの日々となり数度の交通事故にも遭い表舞台から消える。

やがて友人達に支えられて復帰するまでに至り、46歳の時になんと20歳も年下の恋人と結婚。

世間では彼がエディットピアフの財産目的だと囁いていた。

画像で見た年下夫は背の高いイケメンで驚く。
あまりにも2人のバランスが取れていなかった。

実はエディット ピアフには財産などは既に無く、逆に借金まみれだった。
それを承知で一緒になった若い夫。
一年後、エディット ピアフは47歳で亡くなり、彼はその後も妻の借金を返し続けて完済した時に交通事故で不慮の死を遂げる。

「無償の愛」
と黄色い髪の彼は声を震わせながら語る。(唄う時も語る時もいつもビブラート)

彼女の人生や背景を知ってから聴く「愛の賛歌」は今までと違う歌に聞こえてきた。
最愛の人を死なせた絶望の年月と落ちぶれた時期を経て、晩年は無償の愛に包まれてこの人は幸せだったんだなあ………


帰宅した哲爺にこの話をしたかった。
爺さんの年齢なら良く知ってるはず。
「エディット ピアフって知ってる?」


「知らない」




一気に盛り下がった。

あ…この人、冷凍人間だった。いや宇宙人。

どうせピラフの類と勘違いしてるのだろう。

エディット ピラフ………




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プロフィール

mako

Author:mako
その昔、木馬館というCafeをやっていました。

天然石ビーズのお店でジュエリースクール講師を務めてからその後独立。日夜「大人の女性の為のアクセサリー作り」を考えて暮らしてます。
家族は宇宙人の哲爺。

「ねむの木のテラスから」こちらはアクセサリー発信のお教室ブログです。
どうぞ遊びにいらしてくださいね。

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