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何でもない幸せ





「いつ大地震が来るかも知れないし、
思いきってもっと楽しんで暮らそうか」




決して豊かでは無い結婚生活をスタートして今日まで地道にコツコツ生きて来たけれど…ふとそう思う時がある。


明日大震災が起こればこれまでの我慢の積み重ねなど何の意味もない。


いや震災でなくても猛スピードの自転車にぶつけられて転倒、脳挫傷で死んでしまう事だって有り得る。


歳の離れた夫と一緒になったその時に私は覚悟をした。
この人とは限られた時間しか共に生きて行けない。

若い時に恋愛をしてゴールインした夫婦とは違う。
最初の10年目を迎えた昨年は互いが健康で元気に暮らせた事に心から感謝した。
私には人に語れないような父との壮絶な子供時代がある。
死んで欲しい!といつも願って生きて来た。

哲爺は大変だと思う。
今更ながらの父親役と前の夫に求められなかった思いを背負って…。
でも案外淡々と生きている。

娘に「哲っちゃんは大変ね」と言われても本人はそう重くは捉えていない。

独立してからの大蔵省(自分)はとても大変なんだけどそれでも私が地方や遠方のデパートの催事やイベントに出店しないのには理由がある。

御飯を作れない夫を一人残して数日間も留守に出来ない。
だから私はこれからも(名もなく貧しく、でも一生懸命真面目に取り組む)無名の人。


誰かの喜ぶ顔が見たくて、誰かに楽しみにしてもらえたら嬉しくて……ただそれだけ。



昨日、夫は言った。
「今も毎日幸せだよ」
さりげなく聞き流した言葉は心に沁みていた。

毎朝お弁当を作って、遅い晩御飯を一緒に食べて決まって皿洗いをしてもらって…
「お休みなさい」と言って安心して眠りにつく。

何でもない当たり前な日々こそが本当の幸せなのかもしれない。
そんな風に思えた夜だった。













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プロフィール

mako

Author:mako
その昔、木馬館というCafeをやっていました。

天然石ビーズのお店でジュエリースクール講師を務めてからその後独立。日夜「大人の女性の為のアクセサリー作り」を考えて暮らしてます。
家族は宇宙人の哲爺。

「ねむの木のテラスから」こちらはアクセサリー発信のお教室ブログです。
どうぞ遊びにいらしてくださいね。

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